(2019/10/21のNHKの報道より)
昨日、友人から吾妻ひでお先生が亡くなったと連絡があり、まもなく各メディアから報道がありました。ニュースは非常に広範囲で扱われており、吾妻先生の作品の影響力を改めて感じました。半月ほど前に、緊急入院されたと聞いて心配していたのですが。まことに残念です、御冥福をお祈りいたします。
永らく吾妻ひでおファンダムを運営していて、一昨年亡くなった、後藤修一氏の遺品を整理していて見つけた吾妻先生の複製版画を引き取って、不条理日記完全版読了記念として壁に飾ったところでした。その次の日の台風の最中に先生は亡くなったのですね。実は緊急入院の話が深刻そうだったので、吾妻先生お亡くなりになるんじゃないかという予感はちょっとありました。でも現実になってしまうと本当にショックです。前にも書いたように、現在、後藤氏の遺品整理をしているのですが、それは吾妻ひでお作品の整理をしていると言っても過言ではなかったりするので尚更です。
吾妻先生の「失踪日記」がイタリアの賞を受賞してましたが。翻訳されたのは今年だったそうで、それが直ぐに評価されるだけのポテンシャルがある訳ですね。報道が「失踪日記」を代表作にしていましたが、それも仕方がない事でしょう。出版された直後から話題になって、どこの書店でも平積みで置かれていた時は本当に嬉しかったです。日本でもあらゆる賞を受けていたし。それまでの大変な(ご本人にとってもご家族にとっても)時期があったので尚更です。
でも、「失踪日記」が代表作というのに違和感があるというのも判らないでもありません。若い人に説明するのは難しいけど、ある時期のオタク業界は読者も作者も大なり小なり吾妻ひでおに感染していた印象でした。吾妻ひでおが居なければ「美少女」や「萌え」といったコンテンツは今とは違ったものになっていたかもしれない。現在のアニメやマンガの多くが吾妻ひでおの恩恵を受けていると言っても過言ではありません。その点ではマンガの神様手塚治虫に匹敵する存在ですし、その漫画の神様でさえも吾妻ひでおの影響から無縁ではなかったと私は思っています。
吾妻ひでおの作品を読んで無い方には、出たばかりの「不条理日記(完全版)」(復刊ドットコム)をお薦めします。個人の感想ではありますが、吾妻ひでおのエッセンスが濃厚に詰まった作品が集まっています。吾妻先生の作品は多くが入手可能です。ぜひ読んでみて下さい。読んでない人がうらやましいくらいです。
吾妻ひでお先生のお葬式については以下のようにTwitterで案内されていました。
お別れの会には是非参加したいと思います。
以前に、吾妻先生の同人誌頒布のお手伝いをして、描いて頂いたミャアちゃんの絵があるんですが。これを模写したものが私のアイコン絵になっています。メチャメチャヘタだけど。(^_^;